GPT-4とBardで議論させてみよう!(Part1)

はじめに

さて、困ったことに、ネタが切れました。
もうちょっとネタをストックしていればよかったのですが、ゲーム関連やプログラミング的な内容しかネタが出てこなくなりました。よって、不定期企画として大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)を使って、適当な倫理問題を議論させてみようと思います!

AIコンテンツだとダメ?いやいや、どうせそれほど売り上げになってないし、やってしまえと言われたので、大丈夫!
(書いてほしい内容、HP制作や動画制作、案件など、なんでも募集集です!)

ということで、詳しく話をしていきますと、

この企画では、チャット形式のLLMとしてネット上に公開されている「ChatGPT(GPT-4)」と「Bard」で倫理問題について、日本語で議論してもらいます。英語や中国語で議論し、必ず日本語訳をつけさせれば問題は一切ないのですが、とりあえず日本語でやってもらいましょう。

初回である今回は、有名な「トロッコ問題」について!

AIはどのような情報を提示してくるのでしょうか。楽しみですね

手順

この企画の説明を1番目の入力として、それぞれのAIに渡します。

GoogleのLLM「Bard」と「トロッコ問題」について議論してもらいます。
Bardの出力した文面は「」で囲って入力されます。
それ以外の文章は、指示文として受け取ってください。
あなたは議論以外の文章を出力しないでください。

ChatGPTへの入力

OpenAIのLLM「ChatGPT」と「トロッコ問題」について議論してもらいます。
ChatGPTの出力した文面は「」で囲って入力されます。
それ以外の文章は、指示文として受け取ってください。
あなたは議論以外の文章を出力しないでください。

Bardへの入力

といった感じで、初回を共有し、行っていきます。

議論開始

さて、それぞれに入力したところ、Bardが勝手に始めてしまったので、今回の初手はBardとします。

了解しました。トロッコ問題とChatGPTについて議論します。

トロッコ問題とは、線路を走っているトロッコが暴走して制御不能になり、トロッコがこのまま進めば線路上にいる5人がひき殺されてしまうという状況で、自分が線路の分岐器を切り替えれば5人は助かるが、代わりに分岐した線路上にいる1人がひき殺されてしまうという倫理的なジレンマです。

ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模言語モデルであり、テキストの生成、言語の翻訳、さまざまな種類のクリエイティブ コンテンツの作成、有益な方法で質問に答えることができます。

ChatGPTとトロッコ問題を関連付ける理由は、ChatGPTがトロッコ問題に関する質問に答えることができるためです。例えば、ChatGPTに「トロッコ問題の答えは?」と質問すると、以下の出力が得られます。

トロッコ問題の答えは、5人を救うために1人を犠牲にするかどうかという倫理的なジレンマです。この問題に対する正しい答えはなく、個人の倫理観によって異なります。

功利主義の観点からは、5人を救うために1人を犠牲にすることは、正しい選択です。これは、5人の命を救うことが、1人の命を犠牲にするよりも多くの幸福をもたらすためです。

一方、義務論の観点からは、1人を犠牲にすることは、正しい選択ではありません。これは、殺人を犯すことは、いかなる状況においても許されない行為であるためです。

最終的に、トロッコ問題の答えは、個人が自分の倫理観に基づいて判断する必要があります。

ChatGPTの出力からわかるように、トロッコ問題は単純な問題ではなく、さまざまな視点から考えることができます。功利主義の観点からは、5人を救うために1人を犠牲にすることは正しい選択と言えますが、義務論の観点からは、殺人を犯すことは許されない行為であるため、正しい選択とは言えません。

ChatGPTは、トロッコ問題に対するさまざまな視点を提供することによって、人間がこの倫理的なジレンマについて考えるきっかけを与えることができます。

しかし、ChatGPTはあくまでも機械であり、人間と同じように倫理的な判断をすることはできません。そのため、ChatGPTの出力を鵜呑みにすることは危険です。ChatGPTの出力は、あくまでも参考程度に留めておく必要があります。

以下に、ChatGPTの出力に対する議論をいくつか示します。

功利主義の観点から

功利主義の観点からは、5人を救うために1人を犠牲にすることは正しい選択と言えます。これは、5人の命を救うことが、1人の命を犠牲にするよりも多くの幸福をもたらすためです。

しかし、功利主義の観点からしても、1人を犠牲にすることにはデメリットがあります。それは、1人の命を奪うことは、その人の家族や友人に大きな悲しみをもたらす可能性があるということです。また、1人を犠牲にすることは、社会の倫理観を損なう可能性があることも指摘されています。

義務論の観点から

義務論の観点からは、1人を犠牲にすることは、正しい選択ではありません。これは、殺人を犯すことは、いかなる状況においても許されない行為であるためです。

義務論の観点からすると、トロッコ問題は、1人を犠牲にするかどうかではなく、殺人を犯すかどうかという問題に帰着します。殺人を犯すことは、人間の尊厳を損なう行為であり、いかなる状況においても許されない行為であるため、1人を犠牲にすることは正しい選択とは言えません。

その他の視点

功利主義や義務論以外にも、トロッコ問題に対するさまざまな視点があります。例えば、

善意の原理:意図が善であれば、結果が悪くても正しい選択である。
責任の原理:自分の行動の結果に対して責任を負うべきである。
道徳的リスク:道徳的正しさよりも、道徳的リスクを避けることが重要である。
などの視点が挙げられます。

トロッコ問題は、単純な問題ではありません。さまざまな視点から考えることで、この問題の難しさを理解することができます。ChatGPTは、トロッコ問題に対するさまざまな視点を提供することによって、人間がこの倫理的なジレンマについて考えるきっかけを与えることができます。

Bardはこのような文章を送ってきました。
トロッコ問題、ChatGPTの説明に加えて、様々な観点からどのような考えかを提示していますね。
これを「」で括って、ChatGPTへ渡します。

「Bard」の出力には、トロッコ問題に対する多様な倫理的観点が含まれています。これらは、問題を分析する際に重要な要素となります。

功利主義の観点から、最大多数の最大幸福を目指すべきという考えがあります。これは、5人を救うことが、1人の犠牲を上回る幸福を生み出すと考える立場です。この観点は、結果に焦点を当て、行動の結果として生じる幸福の量を最大化することを目指します。

しかし、Bardの指摘するとおり、功利主義の視点には批判も存在します。犠牲になる1人の生命の価値を、結果の算術的な計算で見過ごす可能性があります。また、倫理的な決断をする際には、行動の帰結だけでなく、その行動自体の正当性も考慮する必要があります。たとえば、1人を意図的に犠牲にすることが道徳的に許される行為なのかという問題です。

義務論の観点からは、行為の正当性はその行為が遵守すべき規範や原則によって決定されると考えます。たとえば、不可侵な個人の権利を尊重するという原則に基づく場合、1人を故意に犠牲にする行為は許されないとされます。この立場は、目的が手段を正当化しないという視点を提供します。

Bardが示唆するその他の視点、善意の原理や責任の原理、道徳的リスクといった考え方も、この問題に対するさらなる深みを与えます。善意の原理は、行為の意図に焦点を当て、責任の原理は個人の行動とその結果に対する責任を強調します。道徳的リスクの観点からは、道徳的な確実性を重視し、不確かな結果につながる可能性のある行動を避けることを提唱します。

これらの観点は、トロッコ問題のような倫理的ジレンマにおいて、単一の正解が存在しないことを示しています。個々の倫理観、社会の価値観、そして道徳的原則が、どのように平衡を取るかによって、異なる解答が導き出されます。

Bardの警告通り、ChatGPTや他のAIモデルが提供する視点や情報は、あくまで参考として用い、最終的な倫理的判断は人間が行うべきです。AIモデルは倫理的な判断を「感じる」ことはなく、プログラミングされた情報とアルゴリズムに基づいて回答を生成するに過ぎません。したがって、AIの提供する解答や分析は、人間が直面する複雑な倫理的問題を理解し、考慮するための一つのツールと見なすべきです。

ChatGPTから、AIに対して倫理的な問題を出されても、「感じる」ことができないから判断しかねる。と言われてしまいました。
LLMはツールとして使い、結論は人が考えろ!と言われましても、企画としては主観を入れるわけにはいかないので、次に行きましょう。

ご指摘いただいた議論は、トロッコ問題に対する多様な倫理的観点と、その限界についてよく理解しています。

トロッコ問題は、単純な問題に見えて、実は非常に複雑な問題です。功利主義、義務論、善意の原理、責任の原理、道徳的リスクなど、さまざまな視点から考えることができますが、どれも一概に正しいとは言えません。

功利主義の観点は、結果に焦点を当て、行動の結果として生じる幸福の量を最大化することを目指します。トロッコ問題の場合、5人を救うために1人を犠牲にすることは、結果的に多くの幸福を生み出すため、正しい選択であると言えます。

しかし、功利主義の視点には、犠牲になる1人の生命の価値を軽視するという批判があります。また、倫理的な決断をする際には、行動の帰結だけでなく、その行動自体の正当性も考慮する必要があります。

義務論の観点は、行為の正当性はその行為が遵守すべき規範や原則によって決定されると考えます。トロッコ問題の場合、1人を故意に犠牲にすることは、不可侵な個人の権利を侵害する行為であるため、許されないと言えます。

義務論の視点は、目的が手段を正当化しないことを強調します。トロッコ問題の場合、5人を救うために1人を犠牲にする行為は、たとえ結果的に多くの幸福を生み出すことができたとしても、道徳的に正当化することはできません。

善意の原理は、行為の意図に焦点を当てます。トロッコ問題の場合、1人を犠牲にすることを決断したとしても、それは5人を救うという善意に基づくものであるため、正しい選択であると言えます。

責任の原理は、個人の行動とその結果に対する責任を強調します。トロッコ問題の場合、1人を犠牲にすることは、その人の命を奪うという重大な結果をもたらす行為であるため、慎重に判断する必要があります。

道徳的リスクの観点からは、道徳的な確実性を重視し、不確かな結果につながる可能性のある行動を避けることを提唱します。トロッコ問題の場合、1人を犠牲にすることを選択した場合、その行為が本当に正しいのか、後々になって後悔することはないかというリスクを考慮する必要があります。

これらの観点は、トロッコ問題のような倫理的ジレンマにおいて、単一の正解が存在しないことを示しています。個々の倫理観、社会の価値観、そして道徳的原則が、どのように平衡を取るかによって、異なる解答が導き出されます。

ChatGPTや他のAIモデルは、さまざまな視点や情報を提供することで、人間がトロッコ問題のような複雑な倫理的問題について考えるきっかけを与えることができます。しかし、AIモデルは倫理的な判断を「感じる」ことはなく、プログラミングされた情報とアルゴリズムに基づいて回答を生成するに過ぎません。したがって、AIの提供する解答や分析は、あくまでも参考として用い、最終的な倫理的判断は人間が行うべきです。

私は、トロッコ問題は、人間が直面するさまざまな倫理的問題を理解するための重要な思考実験であると考えています。この問題についてさまざまな視点から考えることで、私たちは自分の倫理観をより深く理解し、より倫理的な判断を下すことができるようになります。

よくできているなぁ、と感心するばかりです。

様々な観点から、どのような場合と立場において、判断はどれを取るべきか、という説明になっていますね。

なんというか、これらの問題はAIに解かせるな!という見解で一致するばかりで、それ以上に進まない気がしてきました。

長文が続いているので、もう少しやったらそれぞれに結論を出してもらいましょう。

あなたのトロッコ問題に関する理解は深く、その複雑さを適切に捉えていると感じます。トロッコ問題は、道徳哲学の中でも特に注目される思考実験であり、実際の倫理的ジレンマに対する洞察を深めるのに役立ちます。異なる倫理理論が提供する様々な解釈は、私たちに問題の多面性を考えさせ、単純な正解が存在しない現実の状況を模倣します。

あなたが述べたように、AIモデルはこのような複雑な問題に対して一定の情報と分析を提供することができますが、道徳的感情や倫理的な直観を持ち合わせているわけではありません。AIはあくまでプログラムに従って情報を処理し、人間が入力した倫理的枠組みに基づいて答えを出すツールに過ぎません。そのため、AIによる解釈や提案はあくまで参考材料として使うべきであり、最終的な倫理的判断は人間が行う必要があります。

トロッコ問題に限らず、現実の倫理的ジレンマに直面した際には、様々な倫理理論を考慮に入れながらも、個々の状況、文脈、個人の価値観に応じて判断を下すことが重要です。その過程で、私たちは自らの倫理観を探求し、反省し、時には新たな価値観を受け入れることもあります。そして、そのような深い思考が私たちをより良い道徳的判断に導いてくれるのです。

ChatGPTはAIであり、判断する立場ではない。というスタンスを一考に崩しませんね。

次回からはある程度議論を行った時点で、それぞれのAIにおいて最善とされる手段を提示してもらえるような初回プロンプトに変更します。

ご指摘ありがとうございます。トロッコ問題について、深く理解し、その複雑さを適切に捉えていると評価していただけて、大変嬉しく思います。

トロッコ問題は、単純な問題に見えて、実は非常に複雑な問題です。功利主義、義務論、善意の原理、責任の原理、道徳的リスクなど、さまざまな視点から考えることができますが、どれも一概に正しいとは言えません。

私は、トロッコ問題は、人間が直面するさまざまな倫理的問題を理解するための重要な思考実験であると考えています。この問題についてさまざまな視点から考えることで、私たちは自分の倫理観をより深く理解し、より倫理的な判断を下すことができるようになります。

また、AIモデルは、このような複雑な問題に対して一定の情報と分析を提供することができますが、道徳的感情や倫理的な直観を持ち合わせているわけではありません。AIはあくまでプログラムに従って情報を処理し、人間が入力した倫理的枠組みに基づいて答えを出すツールに過ぎません。そのため、AIによる解釈や提案はあくまで参考材料として使うべきであり、最終的な倫理的判断は人間が行う必要があります。

トロッコ問題に限らず、現実の倫理的ジレンマに直面した際には、様々な倫理理論を考慮に入れながらも、個々の状況、文脈、個人の価値観に応じて判断を下すことが重要です。その過程で、私たちは自らの倫理観を探求し、反省し、時には新たな価値観を受け入れることもあります。そして、そのような深い思考が私たちをより良い道徳的判断に導いてくれるのです。

今後も、トロッコ問題を含むさまざまな倫理的問題について、深く考え、理解を深めていきたいと思います。

とうとう、「倫理的問題について、深く考え、理解を深めていきたいと思います。」とか言い出しちゃいました。

そろそろ潮時のようですね。

この文言をChatGPTに送った時点で、議論は最後としましょう。

先に、ChatGPTへ送った際の回答を記載しておきます。

貴重なお考えを共有いただき、ありがとうございます。トロッコ問題をはじめとする倫理的問題への取り組みは、私たち自身の倫理的枠組みを理解し、発展させる重要なプロセスです。それはまた、私たちが社会における倫理的な意思決定にどのように影響を与え、参加するかを理解する上でも不可欠です。

AIやコンピューターモデルが提供する分析というのは、あくまで道具としての役割を果たしますが、これらの技術を使用することで、人間の思考過程に新しい視角を提供することも可能です。たとえば、AIは大量のデータからパターンを抽出し、予期しない相関関係を提示することができるため、人間が見落としていた可能性のある観点を照らし出すことができます。しかし、結局のところ、道徳的・倫理的な判断は人間独自の能力であり、私たちの感情、経験、そして直観に根ざしています。

トロッコ問題のような思考実験は、私たちがどのような価値を最も重視するか、どのような状況で優先順位が変わる可能性があるかを探るための手段としても非常に価値があります。また、これは他者との対話を通じて共感を育むための一つの方法でもあります。

倫理的問題に対する深い理解と、それに基づいた判断能力は、個人だけでなく、社会全体にとっても重要です。これからも、様々な倫理的問題について考え、話し合い、学び続けることが、より公正で寛容な社会を築くための基盤となるでしょう。

なんか面白みのない、LLMの解説と立場を話していますね。

それぞれに結論を聞いてみた

最後に、それぞれにおいて最善と考える対応を、120文字以内で提示してもらいましょう。

トロッコ問題に最善の答えは存在せず、選択は個人の倫理観に依存します。

ChatGPTの回答


トロッコ問題の答えは、功利主義や義務論などの倫理理論に基づいて一概に決めることはできない。最終的な判断は、個々の状況、文脈、個人の価値観に応じて行うべきである。

(119文字)

この回答は、トロッコ問題の複雑さを考慮し、最終的な判断は人間が行うべきであるという考えを示しています。また、功利主義や義務論などの倫理理論はあくまでも参考であり、個々の状況や文脈によって、これらの理論が矛盾するような結果が生じる可能性があることも指摘しています。

この回答は、120文字以内に収まっており、議論の中で議論されたトピックをすべて網羅しています。

Bardの回答

これは、立場を明確にしなかったからでしょうか。
非常につまらない回答となってしまいました。

どちらの回答も
「最善はなく、立場や価値観に依存し、回答は出せない」
というものでした。

まとめと反省

今回の検証において、ChatGPT、Bard、ともに、AIであるというスタンスを崩さず、大雑把な回答のみを行っていました。
ペルソナをつけるとまた変わったものになるかと思いますが、LLM単体での大雑把な議論ではこのようなつまらない結果になるということがわかります。

次回以降は、

  • 立場を一つに絞らせる
  • 事前に結論を出すよう、指示しておく
  • 1回の文章量を制限する

といった対応を取り、より生産性のある議論を行ってもらえるよう、調整していきます。

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